Personal memory 1
未来から過去へ
精神世界と呼ばれる新しい考えに、わたしは魅了されました。そして、自分が何者でどんな使命を持って生まれてきたのか、何をしたらいいのだろう?といろいろ考えていました。もちろん完全な未来指向で、過去世などに興味はありませんでした。
自己啓発関係の本を愛読し、有名デザイナーになる!とか、実業家になる!とか大きな野心を持っていました。人の3倍以上働き、2倍の収入を得るのは当然の権利!と余裕で会社に交渉し納得させるくらいの勢いで生きていました(笑)
しかし、ある予期せぬ出来事から未来指向だったわたしが、過去を知ることにより、それに対する答えを得ることとなったのです。自分に起こった不条理な出来事・・・人生で誰しもあると思う。絶体絶命のピンチというか、あり得ないと思う状況。「わたしの人生に何が起きているのか?」
それまで、自分の意志でコントロールできていると感じていたものが、砂の城であるがごとく崩れていく・・・どうしたらいいのだろうか? そして自分の力でどうにもならないと思った時、何かに救いを求めるのは当然だろうと思う。わたしは、その時、精神世界の扉を叩きました。
アカシックレコードとは、すべての記録が蓄積されているといわれるもの。それに記されている未来を知りたいと思った。この出来事の答えも書いてあるにちがいないと・・・。だから、セミナーに参加するのはすご〜く抵抗があったけど仕方がないと決心。だって、もう、世間体とか信念とか気にしている場合ではなかったからね(笑) ワラにもすがる気持ちでした。
過去世を見る誘導ではなかったはずなのに、わたしは過去世体験をした。そして出来事の意味を、まざまざと体験し理解することができたのです! まさか、そんな・・・完全に今までの価値観がぶっ飛ぶ体験でした。その後の個人セッションでも再度確認しその出来事の意味は消化することができました。その上、もっとすごい情報を得ることができたのです!
わたしの今生の使命・・・女優(演じることで感情の表現を助ける)
一番近い日本での過去世・・・花魁(高い芸能の力、権力者の相談役)
一番力があった過去世・・・ペルシャの指導者の娘(女剣士)
関連があるもの・・・図書館、修道士、タロット、イタリア、仏教
特にタロットカードの読み手として有名だったらしい。クローリーのカードのみを使用する方がいいと具体的にアドバイスもいただいた(笑) そして、その他にも色々なことを伝えてくれた。(テープに保存。そのうち時間を作ってまとめます。)
女優と言われても・・・と納得いかなかったけど、間もなくある小劇団で演技の勉強をしようと軽い気持ちで面接に行ったら、たまたまオーディション当日で、訳もわからないまま参加させられて準主役に・・・!
しかし、全くの素人で基礎もできていないからストレスが溜まり体調を壊しダウンした。実際、すごく稽古に通うのが嫌で嫌でたまらなかったのです。なんでこんな事やっているんだろう???と納得できなかった。
また、間もなくソウルメイトに出会うという予言もされていた。2ヶ月後位に特徴がぴったりの彼と出会いました。でも、『結婚しないかもしれない』と言われていた。その時はわからなかったけど、しばらくして別居中の奥さんがいることが判明した。
すごくショックだった。それまでのわたしは、不倫は絶対しないと決めていたのです! 即、別れるべき・・・と思ったのですがゲリーの言葉を思うと複雑な思いがありました。半年程別居中であることや、彼を愛していたので「これは不倫ではない」と思い込むことにしました。
しかし、わたしの存在により夫婦はお互いの愛に戻っていくのでした。奥さんも素直に自分の気持ちに気付いたんだと思う。そう言われて嬉しくない夫はいないでしょう。実家から戻りめでたしめでたし・・・とはいかないよね。かなり修羅場になりました(笑)
今も忘れない、地下鉄サリン事件の翌日。彼からの電話。「肺結核になって半年程入院する」と告げられました。そして「自分のことは忘れて欲しい。もう君を幸せにしてあげることはできなくなった」と。泣きましたね。どちらも選べなくなって追い詰められて病気になってしまったのだと思った。後悔の気持ちがあった。
ゲリーの予言にもあったの。「彼はわたしを南に連れていこうとする。そして彼の子供(女の子)を産む」と。「私生児ってことですよね?」とおそるおそる聞くと「そうなるかもしれない」と言われた。ただ、わたしが彼を自由にすれば付かず離れずのいい関係を築くことができると。
彼から近くに越してこないかと言われたけど断ったのです。未来が当たり過ぎて本当にそうなってしまいそうで怖かった。抵抗したかった。だけど、わたしがそうしなかったことにより、彼は睡眠時間がほとんど取れない状態だったと思う。だから、わたしのせいで彼を病気にしてしまった。
後悔の念と、失った未来・・・毎日泣いていました。どんなに愛していたか。魂が引き裂かれたような痛みに、もう、どうなってもいいという絶望感。でも、すごく内側にちいさなささやきがありました。「これで、やっと本当の人生が歩ける」という思い。
彼と出会ってから、わたしは自分というモノがなくなっていました。「この人の人生を、わたしは支えてあげたい」と本気で思っていた。自分の夢とかはどうでもよかった。すべてを捨ててもいい。平凡な主婦になって幸せな人生を送りたい・・・と生まれて初めて思えた。
そう思える人に出会えたことを、わたしは良かったと思う。そして、別の道を選択したのだと今なら言える。