Over the torauma
トラウマを克服する
退行催眠での記憶が本物なのかどうかに関わらずセラピーでは大いに役に立ちます。例えばトラウマの解放が可能になります。過去の記憶の書き換えをすることもできますし、出来事の意味を変化させたり見方を変えることもできるのです。
自分で自分を否定する気持ちから自由になることができます。他人のトラウマの話を聞かされた時を思い出して下さい。「自分だったらそう思わないな 」とか「そんなことで?」と冷静に受け取ることもあると思います。
でも、本人にとっては、とても辛く痛ましい出来事です。多分、その痛みは本人や同じような境遇に陥った人にしか理解できないでしょう。
例えばレイプ。女性なら怒りや悲しみ、いたたまれない心情や屈辱感を理解できますし、心の底から許せないと思えます。でも、男性は本当のところの理解はできないと思います。それは性が違うから無理なのです。
もちろん男性が被害者になるケースもありますが、女性のそれとは違うような気がします。また女性でも、全然理解できないかもしれません。自分とは関係ない人であればただの事件で終わりです。
つまり自分の体験(トラウマ)を、別の次元へと記憶と感情を切り離してみるのです。過去を変えることはできませんが、それに伴う反応を変えることはできます。痛みを伴わず、ただの出来事として受け止めることができるようになるのです。
それには、自己愛と自己肯定が必要になります。
その出来事からプラスの面を見つける。その出来事の教訓や意味を探し、自分にとって必要な体験であったこと、自分にとって価値のある体験だったと思うことにする。するとマイナスの意味が変化していきます。言葉で説明するのは難しいですけどね。
いいとか悪いとかではなく、でも、今の自分を認められたり、過去の自分を受け入れたり、自分の人生を肯定的にみられたら楽だと思うのです。親や環境や出来事にしても、それを否定するということは、ひいては自分を受け入れていないことに気付いたり・・・
トラウマを乗り越える
わたし個人の体験ですが、大人になってからトラウマを伴う出来事がありました。その当時は、なんとかその体験を消せないものかと努力したり、忘れようとしましたが心が凍ったような状態で「このままトラウマとして残ってしまうんだろうな」と思っていました。
しかし、退行催眠を受けて「出来事の原因の場面」に行ったら、それは過去生でした。そして、別の人生の自分がそれを引き起こした理由、カルマのような因縁を知ることができ、感情が溢れ理解が起こり、相手を許し、自分を許すことによって楽になりました。
相手から受けた心の傷や出来事は今でも消えていません。でも、冷静に高い次元で見られるようになったせいでしょうか、感情は安定しています。まさか、こんな精神状態になれるとは思ってもみなかったのでびっくりしています。
そして、この自分の経験から前世療法は効果があることを確信し、この道に進むきっかけになったのです。トラウマは消すことはできないかもしれないけど、傷をふさぐことはできます。そして、それを原動力として生かすこともね。
「転んでもただでは起きない」---この時から座右の銘になっています(笑)